Harpo
ハーポ・マルクス 
■生年月日 : 1888/11/23
■出身地 : アメリカ/ニューヨーク
■没年 : 1964/09/28
△ ユダヤ系ドイツ移民の子孫。主に1930年代を中心にアナーキーで不条理な笑いを武器に活躍したコメディ・ユニット“マルクス兄弟”の次男。しゃべりの得意でなかったのを逆手にとって唖者を通し、そのかわり愛嬌のあるルックスと動きを披露し、その上ハープの名手という特異なキャラクターを創り上げた。ハープの演奏技術は、幼少時代に母親から中古のハープを買い与えられ独学で学んだという。貧しさのため、幼い頃より一家でヴォードヴィル劇団を結成して巡業を行う。やがて、舞台で成功を収めたのを機に、兄チコ、弟グルーチョ、ゼッポ(四男のガモは映画に出演せず)とともに映画の世界へ。29年、舞台で評判だった「ココナッツ」の映画化でパラマウントよりスクリーンデビューを果たす。パラマウントとは5本の契約を結び「御冗談でショ」「我輩はカモである」というナンセンス・コメディの傑作を生み出す。しかし、興行的には失敗に終わり、「我輩はカモである」を最後にパラマウントから契約終了を言い渡されてしまう。その後、名プロデューサー、アーヴィング・サルバーグが彼らに声を掛けMGMへと移籍する。この時、ゼッポが脱退、以降“マルクス兄弟”はチコ、ハーポ、グルーチョの3人での活動が始まる。MGM移籍第1弾の「マルクス兄弟オペラは踊る」はいきなり大ヒット、批評家からも絶賛される。その後も、「マルクス一番乗り」「マルクスの二挺拳銃」など喜劇の傑作・快作を生み出した。マルクス兄弟の笑いは、同時代よりも後の喜劇人、映画人に計り知れない影響を与えた。64年9月28日、この世を去った。
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